【PDFダウンロード(パンフレット)】代表挨拶

■「文化を耕す」という福祉

 平成17年、前身である「NPO法人あーるど」を立ち上げてからはや十数年が経過しました。子どもたちの放課後支援に始まり、今では就労支援やグループホームの運営、強度行動障害などなかなか支えることが困難とされる方々への支援へと発展してきました。この間、日本のとりわけ地方の姿は大きく変化してきたように思います。地方経済の衰退に伴って街並みが変わってきたばかりでなく、東京への人口一極集中と超少子高齢社会の到来で、人々の生活そのものが変わってきました。競争で人と人の関係性が摩耗し、精神的なゆとりが少なく、閉塞感を感じることも少なくない。そんな感覚を持っている人たちは少数ではないでしょう。
 当法人を運営してくる中で感じたことは、グローバリゼーションの進展と共に単に国が貧しくなっていくとう事ばかりではなく、我が国の文化そのものが崩れ、人々が寄りかかる柱がなくなってきているのではないかと思っています。それは何か有名な歴史的遺産とか、有名な芸術作品のことではなく、庶民の文化の事です。人々が共に働き、共に遊び、共に感じる。地震などの災害の多い島国において、毎年訪れる美しい四季の移ろいの中で人々が共に楽しく生きていくために醸成してきた庶民の文化そのものの事です。
 社会福祉法人あーるど は令和3年度より新たな拠点で新たな目標に着手します。私たちがこれから目指していくのは「再び文化を耕していくこと」です。文化を意味する英語「culture」はラテン語「colere」に由来し、初めは「土地を耕す」ことの意味で用いられていものが「心を耕す」ことの意味で用いられるようになり、教養や文化を意味するように変わっていったと言われています。「colere」のスイッチを再び「ON」にする。新たな拠点「これるおん 」(Colere-on)を通じて、障害をお持ちの方がまちづくりの中核を担う。そのような新たな取り組みに挑戦します。
 困難な社会にあっても創造し続けることで楽しく乗り越えていく。そんな法人づくりに引き続き全力を注いで参ります。

大橋 一之(オオハシ カズユキ)プロフィール

社会福祉法人あーるど 理事長

1980年
青森県五所川原市(旧金木町)生まれ
1999年
青森県立五所川原高等学校 卒業
2003年
北海道医療大学看護福祉学部 卒業 同年社会福祉士取得
2005年
障害者支援施設で2年間の勤務を経て、NPO法人あーるどを立ち上げる。
2009年
青森県のモデル事業である発達障害者支援体制整備事業の圏域支援体制整備事業の委託を受ける。モデルとなるつがる市において、分野を超えて連携した支援を行うための包括的個別支援計画書を策定できる支援体制を構築する。
2016年
青森県より事業を受託し、青森県発達障害者支援センター「わかば」(津軽地域)を五所川原市に設置、センター長に就任(〜2018)
2018年
社会福祉法人あーるどを設立し、初代理事長に就任。NPO法人の事業を移行し、新たなスタートをきる。
2020年
新たな拠点「Colere-on」を整備し、まちづくりにより邁進する。